ピットワーク
スラブ用断熱型枠
ピットワークは、スタイロフォームと特殊フィルムを一体成型加工した型枠兼用断熱パネルです。
型枠用合板が不要のため、バタの上にフィルム面を下側にして直接敷き並べることができます。
作業工程の短縮・省力化が図れます。
ピットワークの特長
1.合理化・省力化・工期短縮を実現
型枠合板が不要の捨て型枠工法により、大幅な合理化・省力化・工期短縮が可能です。
2.優れた断熱性能
基材にはスタイロフォーム(押出法ポリスチレンフォーム断熱材3種bA品)を使用しておりますので、優れた断熱性を発揮します。
3.高い信頼性
91年の販売以来98年度の建設技術評価認定取得を皮切りに全国で高い需要と評価を受け続けています。
※当該評価書はダウ化工株式会社が取得したものですが、デュポン・スタイロ株式会社はダウ化工株式会社が社名変更した会社であり、評定書の活用に問題ありません。
ピットワークのサイズ・物性
単位 | PW-30 | PW-35 | PW-40 | PW-45 | PW-50 | |||||
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厚さ | mm | 30 | 35 | 40 | 45 | 50 | ||||
幅×長さ | mm | 910×1820 | 910×1820 | 910×1820 | 910×1820 | 910×1820 | ||||
許容曲げ応力度(fb) | N/cm² | 25 | 18 | 21 | 17 | 22 | ||||
曲げ剛性(EL)(1cm幅当り) | N/cm² | 3,400 | 4,100 | 6,000 | 8,200 | 12,700 | ||||
コンクリート付着力 | N/cm² | 20 | 20 | 20 | 20 | 20 | ||||
ピットワークの重さ | kg/枚 | 約1.9 | 約2.0 | 約2.3 | 約2.6 | 約2.9 | ||||
熱抵抗 | m²・K/W | 1.1 | 1.3 | 1.4 | 1.6 | 1.8 |
※支保工の端太間隔算定などで上記以外のピットワークの機械的特性が必要な場合は、お問合せフォームにて、厚み・特性項目をご用命下さい。
基材物性
JIS A 9521:「建築用断熱材」 押出法ポリスチレンフォーム断熱材
JIS規格/単位 | スタイロエース-Ⅱ | 試験法 | |
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JIS製品記号 | JIS A 9521 | XPS3bA | - |
スキン層 *1 | - | なし | - |
密度 | kg/m³ | 25以上 | JIS A 9521 |
熱伝導率 *2 | W/(m・K) | 0.028以下 | JIS A 9521 |
透湿係数 *3 | ng/(m²・s・Pa) | 145以下 | JIS A 9521 |
圧縮強さ | N/cm² | 20以上 | JIS A 9521 |
曲げ強さ | N/cm² | 25以上 | JIS A 9521 |
燃焼性 *4 | - | 合格 | JIS A 9521 |
吸水量 | g/100cm² | 0.01以下 | JIS A 9521 |
ホルムアルデヒド 放散区分 |
- | F☆☆☆☆ | JIS A 9521 |
加熱変形温度 *5 | ℃ | 80 | DSC法 |
線膨張率 | /℃ | 7×10-5 | ASTM D 696 |
比熱 | kJ/(kg・K) | 1.1 | ASTM C 351 |
酸素指数 *6 | - | 26以上 | JIS K 7201 |
- *1:発泡プラスチック断熱材の発泡時に断熱材の表面に成形される基材の樹脂層(JISA9521用語の定議)
- *2:第三者機関による公的データが必要な場合があります。その際はメールフォームよりご用命ください。
- *3:厚さ25mmの場合。
- *4:3秒以内に炎が消えて、残じんがなく、かつ燃焼限界指示線を超えて燃焼しないこと。
- *5:高温での使用については弊社までお問合せください。
- *6:材料を持続的に燃焼させるために必要な最低酸素濃度。26未満は消防法の取扱いにより指定可燃物となります。
- ※ スタイロフォームTM、及びスタイロエース-Ⅱは、JIS A5901,及びJS A5914に規定する押出法ポリスチレンフォーム断熱材の密度規定を満たしております。また、スタイロフォームwxについては、前述の密度規定を満たしておりません。
根太ピッチ早見表
ピットワーク の厚み |
根太の種類 | スラブ厚み(mm) | |||||
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150 | 180 | 200 | 220 | 250 | 300 | ||
PW-30 | 丸鋼管48.6φ | 225 | 200 | 200 | 180 | ||
50角鋼管50□ | 260 | 260 | 225 | ||||
60角鋼管60□ | 260 | 260 | 225 | ||||
PW-35 | 丸鋼管48.6φ | 225 | 225 | 200 | 180 | ||
50角鋼管50□ | 260 | 225 | |||||
60角鋼管60□ | 260 | 225 | |||||
PW-40 | 丸鋼管48.6φ | 260 | 225 | 225 | |||
50角鋼管50□ | 300 | 300 | 260 | ||||
60角鋼管60□ | 300 | 300 | 260 | ||||
PW-45 | 丸鋼管48.6φ | 260 | 260 | 225 | |||
50角鋼管50□ | 300 | 260 | |||||
60角鋼管60□ | 300 | 260 | |||||
PW-50 | 丸鋼管48.6φ | 300 | 300 | 260 | |||
50角鋼管50□ | 300 | ||||||
60角鋼管60□ | 300 |
- ※根太ピッチ:芯々(mm)で表示。
- ※根太ピッチの算出にはピットワークに作用する鉛直荷重を下記として算出した。
- ●作用荷重:コンクリート荷重+ピットワーク自重+作業衝撃荷重(1.5kN/m²)
- (参考文献:型枠の設計・施工指針 日本建築学会 第2版 2011年2月15日)
- ※上記表に記載したバタピッチは、ピットワークのたわみ量を5mm以下として計算しております。
ピットワークの副資材
推奨品(専用金物)
用途 | 形状 | 製品名等 | 備考 | 取扱商社 |
---|---|---|---|---|
断熱材固定用 | 上端ジベル[31mm×31mm] (通り出し金物) 釘打ち箇所の全てに使用してください。(梁との取り合い部にはL型ジベルと併用して使用する) |
1,000個/ケース ※釘抜けタイプ |
高島(株) TEL:03-5217-7372 FAX:03-6774-8925 |
|
断熱材固定用 | L型ジベル[70mm×70mm] (通り出し金物) 梁との取り合い部に上端ジベルと併用して使用してください。使用数は梁部釘打ちピッチに準じてください。 |
500個/ケース ※桟木解体時に 釘と共に脱型可能 |
推奨品(一般市販品)
用途 | 形状 | 商品名等 | 取扱商社 |
---|---|---|---|
断熱材固定用 | ボードキーパーA (4,000個/ケース) プラ釘50・70(厚み別) (50:5,000個/ケース) (70:2,500個/ケース) |
岡部(株) TEL:03-3623-8181 FAX:03-3623-9707 |
|
断熱材への 丸セパジョイント |
Sジョイナー(ねじ径 W5/16) Sジョイナー50-20・25・30・38・40・50 (厚み別)400個/ケース Sジョイナー50:500個/ケース Sジョイナー80:500個/ケース |
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断熱材用 インサート |
スライダートGSD (転倒防止ツメ付タイプ) カラー5色(100~250個/ケース) ※釘留めする場合はプラ釘でお願いします。 |
(株)三門 東京営業所 TEL:03-3553-1321 FAX:03-3553-5600 |
ピットワークの注意事項
-
根太ピッチを守り、ピットワークのフィルム面が必ず下面になるように敷き込みしてください。
-
継ぎ手部分はダブル根太としてください。
飛散防止のため、継ぎ手部分を桟木に仮留めしてください。 -
ピットワークは強度に方向性があるため、根太は長手方向に対して直交するように配置してください。
-
使用できる端材の最小幅は300mm以上とし、根太は3本以上かかるようにしてください。
それ以下の端材サイズのご使用はパネルの破断の原因となり危険です。 -
ピットワークの目地に隙間が生じた場合は、コンクリートノロが漏れ出ないように目地テープ貼りを行ってください。
養生テープは接着力が弱く、剥がれてしまうので使用しないでください。 -
鉄筋などの重量物をピットワーク上に置く場合には、保護板等を置いて荷重を分散してください。
重量物の落下や角落としなどによってピットワークに凹みや割れが生じないように注意してください。 -
鉄筋用スペーサー(市販品)は断熱材専用のものを使用してください。
-
ピットワークは溶接、圧接作業の火花により溶融、着火の恐れがあります。
このような作業を行う場合は防炎シート等で適切な保護を必ずしてください。また、ピットワークは不燃材ではありません。
スタイロフォーム™は、発泡剤として可燃性ガスを含有しており、この可燃性ガスは保管中、施工中、施工後の環境下で緩やかに放出されます。この可燃性ガスが滞留すると、製品そのものが火気に触れなくとも、当該滞留ガスが火気に触れることで、火災や爆発が発生する可能性があります。そのため、保管および取扱いにおいては、密閉空間を避け、また、施工中も施工後も、可燃性ガスが滞留しないよう通気や換気を行い、または、滞留ガスが火気に触れることがない設計施工方法にしてください(施工後の使用環境にも留意してください)。密閉空間に製品を施工する場合には、密閉空間に通ずる通気管や点検口等を設けないようにするか、設ける場合には通気管や点検口等の付近に火気を近づけることがないよう十分注意してください。 -
ピットワークは紫外線によって劣化するため、保管時は養生シート等で覆うなどして直射日光に当てないように注意してください。
またピットワーク敷き込み後のコンクリート打設はできるだけ速やかに行ってください。 -
ピットワークは酸やアルカリには安定ですが、アルコール系以外の有機溶剤や鉱物性の油類には侵されますので注意してください。
-
ピットワークは軽量で取り扱いが容易な反面、風にあおられやすいので、強風下での作業は行わないでください。
-
フォームの屑が目に入った場合は、こすらずに流水で洗浄してください。
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廃棄の際には、法令に従って処理してください。
燃やすと黒煙(スス)が出ますので注意してください。 -
スタイロフォーム™は、発泡剤として可燃性ガスを含有しており、この可燃性ガスは保管中、施工中、施工後の環境下で緩やかに放出されます。この可燃性ガスが滞留すると、製品そのものが火気に触れなくとも、当該滞留ガスが火気に触れることで、火災や爆発が発生する可能性があります。。