スタイロフォーム™の保管および取扱い(設計施工)上の注意

  1. スタイロフォームは、燃焼遅延剤を添加して、微少火源では着火しにくくしてありますが、燃える性質があります。保管、施工、特に溶接溶断に 当たっては火気に充分ご注意ください。ストックヤードはエ程等を考慮して火の気のない適切な場所に設けてください。
    特にスタイロフォーム付近で鉄筋の圧接やコンクリート止めプレートの切断又は、セパレーターの溶接等で発生した火花によってスタイロフォームが溶融・着火の恐れがあるため、不燃材の鉄板や不燃シートなどで養生して火気に触れないようにしてください。
  2. スタイロフォーム™は、発泡剤として可燃性ガスを含有しており、この可燃性ガスは保管中、施工中、施工後の環境下で緩やかに放出されます。この可燃性ガスが滞留すると、製品そのものが火気に触れなくとも、当該滞留ガスが火気に触れることで、火災や爆発が発生する可能性があります。そのため、保管および取扱いにおいては、密閉空間を避け、また、施工中も施工後も、可燃性ガスが滞留しないよう通気や換気を行い、または、滞留ガスが火気に触れることがない設計施工方法にしてください(施工後の使用環境にも留意してください)。密閉空間に製品を施工する場合には、密閉空間に通ずる通気管や点検口等を設けないようにするか、設ける場合には通気管や点検口等の付近に火気を近づけることがないよう十分注意してください。
  3. スタイロフォームは、酸、アルカリに対しては安定ですが、アルコール系以外の有機溶剤、石油類には侵されますので、使用接着剤・塗料の選択及び木造住宅での防腐・防蟻薬剤の選定及び使用方法については、事前にそれらのメーカーにお問い合せください。溶剤を使って作業する場合は十分に換気し、火気を使用しないでください。
  4. 直射日光及び熱や雨露を避けられる場所、湿気や水分を避けられる場所、風通しの良い場所を選び保管してください。直射日光の紫外線によりスタイロフォームは紫外線劣化を受けます。
  5. スタイロフォームの使用温度は80℃以下です。80℃を超えると徐々に変形し始めますので、高温での使用ならびに高温になる場所での保管はさけてください。
  6. スタイロフォームは、軽量で取り扱いが容易な反面、風にあおられやすいので、強風下での作業は行わないでください。また、保管に当たっては端太角等おもりで飛散防止処置をしてください。
  7. 直接地面に接しないようパレット又は木材等を敷き平積みしてください。斜めに立て掛けると反り等のクセがつくので留意してください。
  8. スタイロフォームは部荷重や衝撃には弱く割れやすい材料です。下地の無い箇所には乗らないでください。
SF注意事項表記19.7

その他

  1. フォームの屑が目に入った場合は、こすらずに流水で洗浄してください。
  2. 熱線スライス等の煙の発生する作業を行う場合は、換気を十分に行ってください。
  3. 廃棄の際には、法令に従って処理してください。燃やすと黒煙(スス)がでますのでご注意ください。
  4. 鳥・鼠・昆虫等によって損害を受けることがありますが、栄養源や餌にはなりません。