よくあるご質問(スタイロフォーム)

製品性能

主原料のポリスチレン樹脂に発泡剤、難燃剤(HBCDを含まない。)及び添加剤を溶融混合し、連続的に押出発泡成形した断熱材又は押出発泡成形したブロックから切り出した断熱材。

・HBCD:ヘキサブロモシクロドデカン

スタイロフォームはJISマーク表示認証製品です。
JIS A 9521「建築用断熱材」の押出法ポリスチレンフォーム断熱材
JIS A 9511「発泡プラスチック保温材」の押出法ポリスチレンフォーム保温材
に該当する品質性能を確保しております。

・JIS製品記号と該当製品については、スタイロフォームの物性表をご覧ください。

スタイロフォームのおおよその重さ及び発泡倍率は、下記により計算できます
・重さ(kg/枚)=密度(kg/m³)×厚さ(m)×幅(m)×長さ(m)
・発泡倍率=1000/密度(kg/m³)

製品名 密度(kg/㎥) 発泡倍率
スタイロフォームIB 27 約37倍
スタイロフォームB2 28 約36倍
スタイロエース‐Ⅱ 30 約33倍
スタイロフォームAT 31 約32倍
スタイロフォームEX 35 約29倍
スタイロフォームFG 36 約28倍
スタイロフォームEK-Ⅱ 30 約33倍
スタイロフォームRB-GK-Ⅱ 35 約29倍

◎密度の値はおおよその数値を示しています。

※重量計算例:スタイロフォームIBの場合
・厚さ45mm、幅910mm、長さ1820mmの重量=0.045×0.91×1.82×27±5kg =2.0±4kg/枚

スキンとはスタイロフォームの上下面に表面がツルツルとした状態に成形した層のことを言います。
製品としては、スタイロフォームGK-Ⅱ及びスタイロフォームRB-GK-Ⅱのみで、RB-GK-ⅡはRC造屋上の屋根保護防水断熱工法に使用されます。

◎JISにおけるスキン層の定義:発泡プラスチック断熱材の発泡時に断熱材の表面に形成される基材の樹脂層

透湿係数は同一条件下における水蒸気の透過量を示しています。
数値が小さいほど水蒸気の透過量が小さくなります。

◎下記の透湿係数からの換算式で、その製品の厚みにおける透湿抵抗が計算できます。
・カットボード(スキンなし):0.0069×(製品厚さ/25mm)=○○(m²・s・Pa/ng)以上
・スキン付(GKタイプのみ):0.0182×(製品厚さ/25mm)=○○(m²・s・Pa/ng)以上
なお、木造壁等で付加断熱材として使用する場合の内部結露の検討に用いる透湿抵抗は、
以下に示す値(実勢値)を目安とし、厚みが25mmと違う場合は、上式により換算ください。
スタイロフォームIB:0.015㎡・s・Pa/ng(製品厚さ25mm)
スタイロエース-Ⅱ:0.018㎡・s・Pa/ng(製品厚さ25mm)

物性表の圧縮強さはJIS規定に基づいた試験方法により、降伏点或いは10%歪時の圧縮応力を表しています。ご設計においては、許容圧縮応力をその数値に対して、短期で安全率2倍、長期で安全率3倍としてご検討ください。

スタイロフォームの熱抵抗の値は、JIS A 9521「6.16 熱抵抗」の項により求めています。
◎ R[m²・K/W]= 材料の厚み(m)÷ 材料の熱伝導率[W/(m・K)] より求め、四捨五入によって小数点1桁に丸めた値としています。

*省エネ基準に対応した必要厚みは、建築物省エネ法に記載のスタイロフォーム厚みをご利用ください。

スタイロエース-Ⅱで、厚み65mmとなります。

◎R値からの必要厚みの換算
R[m²・K/W]×材料の熱伝導率[W/(m・K)]=必要厚み(m)
2.2×0.028=0.062(m)=62mm以上=65mm厚の製品

沖縄での実験において15年経過(2018年現在)しましたがシロアリによる食害は見られません。
添加している薬剤の揮発・放散が見られませんので、半永久的に効果が持続するものと考えています。
スタイロフォームATのシロアリ防除の試験報告」を参照ください。
10年経過後の屋外防蟻効力試験(沖縄県)等の試験結果報告が示されています。

スタイロフォームの使用温度の目安は80℃以下です。
80℃を超えると徐々に変形が大きくなり、約120℃で軟化が始まり、約170℃で溶融が始まります。したがって、高温環境下での使用は避けてください。

屋外保管時にスタイロフォームに日射が当たると反りが生じることがあります。直射日光が当たらないように日陰での一時保管としてください。また、ストレッチフィルム等で養生された内部空間温度は100℃付近まで上昇することが確認されており、二次発泡が生じることがあります。やむなく屋外に放置する場合は直接日射を避けるように最上部には捨て板等、及び白色系の日射を吸収しないような保護シート掛けをお願い致します。

火災のような不完全燃焼下では、多くの黒煙(スス)と一酸化炭素、二酸化炭素及び微量のポリスチレン燃焼生成物の発生がみられます。尚、急性毒性を示すシアン化水素の発生は示されていません。
元来、燃える性質がありますので、火気の取扱いには十分に注意してください。

スタイロフォームは全製品ともに、自己消火性を表す、JIS品質規定の燃焼性試験に合格しております。
(3秒以内に炎が消えて、残じんがなく、かつ、燃焼限界指示線を超えて燃焼しないこと。)

発泡プラスチック類を20m3以上貯蔵する場合、消防法の取扱いにより「指定可燃物」となり所轄の消防署へ届出が必要です。指定可燃物の判断は酸素指数の試験により26未満のものです。スタイロフォームの酸素指数は26以上ですので規制を受けません。
但し、スタイロフォームは微少火源では着火しにくくしてありますが、元来、燃える性質があります。火気の取扱いには十分に注意してください。

スタイロフォームは元来、燃える性質があります。建築基準法でいう、不燃材料、準不燃材料、難燃材料に該当いたしません。

スタイロフォーム(押出法ポリスチレンフォーム)には製造・販売開始以来、一切アスベストは使用しておりません。

スタイロフォームは全製品ともに、建築基準法のシックハウス対策に係る「ホルムアルデヒド発散建築材料」に該当しない製品です。
使用者の利便性を考慮して、JIS A 9521の品質規定により、原料にホルムアルデヒドを使用していないスタイロフォームも「F☆☆☆☆」の印刷表示をしております。
「F☆☆☆☆等級」製品は規制対象外で使用面積等の制限を受けません。

スタイロフォームの粉塵を誤って飲み込んでしまった場合、人体には吸収されませんので安全ですが、多量に吸いこんだ場合には、喉に違和感を覚える可能性があります。多量に加工等をする場合には、集塵機の設置やマスクを着用してください。

発泡剤に由来する塩素が含まれています。

スタイロフォームは全製品共にフロン類の発泡ガスを使用しないノンフロン製品です。
スタイロフォームの発泡ガスに由来する、オゾン層破壊係数(ODP)は[0]、地球温暖化係数(GWP)は[3]です。

スタイロフォームは他のプラスチックと同様に直射日光に長期間さらされると紫外線によって劣化します。
その劣化の程度は鉛直に置かれた場合、1週間程度では変化がほとんどみられませんが、暴露後1ヶ月程度から表面の変色(黄変)が始まり、やがて表面が脆い状態になります。
接着不良や厚み減少等の原因となりますので、保管・養生においては養生シート等で覆い、施工後は速やかに仕上げを行ってください。

スタイロフォームはリサイクルすることが出来ます。
スタイロフォームの主原料である「ポリスチレン樹脂」の熱によって可逆的に流動・変形・固化する性質(熱可塑性)を利用して、自社及び委託加工場で発生した端材などを再資源化し、原料として再使用し、資源の有効活用を実践しています。
また、「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」(グリーン購入法)の断熱材の判断基準にも適合しています。